Because the answer is something
to find on your own.
ー 会社のありのままを教えてください、という主旨のインタビューです(笑)。ありのままの今井機業場を告白してください…。
「ありのままにいうなら、課題だらけの会社ですよ(笑)。課題があるということは、それだけ伸び白があるということですね。実際、商品開発も製造も営業もレベルアップする余地が充分にある。わたしはその余地があることがうれしいですし、社員のみんなにも楽しんでほしい」
ー いっしょに課題を解決しよう、と?
「ともに成長しよう、ということです。成熟した組織に身を置くよりも、どんどん変化して、成長して、自分がその原動力になっているほうが楽しくないですか?日々の仕事の問題点も、会社全体の課題もそうですが、みんなで発見してみんなで解決策を探していきたい。わたしは、社長のわたしがすべてを決めて押しつけることはしたくないんです。こうしなさい、と指示を出したら、それが答えになりますよね。そうではなく、答えは一人ひとりに見つけてほしい。
自分自身で考えてほしいんです。なぜなら、自分で考えないと成長しないからです。わたしの最大の関心事は、社員の成長です。今井機業場に入社して、ものづくりの仕事を通じて、人間的に成長してほしい。そのために会社に何ができるかをつきつめると、社員に答えを押しつけるのではなく、答えを考える余地を提供しなくちゃいけない。自分たちで考えて実行できる環境をつくらないといけない。そう考えています」
Do not stop be creative.
ー 社員は主体性が大事になる?
「主体的に動ける人じゃないと、独自性のあるものは生み出せませんからね。今井機業場はものづくりの会社ですから、売上や規模を追求するだけでなく、オリジナリティを探求したいんです。商品や技術のオリジナリティもそうですし、会社のしくみも独自のものでありたい。そういうものをみんなでつくりたいと思っているから、社員は自ら創意工夫ができる人であってほしいんです。独自の考えを…というと、ときどきワガママにやることと履き違えたりしますけど、そうではない。
わたしたちが望んでいるのは、お客様や地域社会に貢献するための独自性ですよ。他にはないもの、他とは代替できない存在になれば、それはきっと価値あるものでしょう。オリジナリティを探求したいというのは、誰かに必要とされる存在になりたいということです。存在意義というのでしょうか。世の中に必要とされるためにも、創意工夫の糸を切らさず、独自性を大事にしていきたいですね」
ー 今後の今井機業場の展望は?
「2015年に『トリコット・ネクスト』という新商品を開発しました。
その名のとおり“次世代のトリコット”としてリリースした商品で、わたしたちのつくる経編ニット生地を次のステージに導くものになると思っています。こうした商品開発は今後もどんどんチャレンジしていきます。その結果、業界の中でオリジナルな存在になれたらいい。幸いわたしたちは20代の社員が多いですし、主力となっている社員は30代です。これは業界の中では非常に若いほうです。若いということは、先入観がないわけです。経験が足かせにならないし、古い概念に縛られないというアドバンテージもあります。新しいものをつくりだしていこうというエネルギーでは他には負けませんよ」